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短期滞在ビザ:提出書類作成のポイント

短期滞在ビザ:提出書類作成のポイント

短期滞在ビザ申請に係わる提出書類のうち書式については、外務省ホームページにて案内されています。書式をダウンロードされたい方はこちらから。

○招へい理由書
(1)まず留意しておきたいのは、これまでにも述べていますが、書類の真偽、有効期限、事実記載に誤記載はないか?、提出書類に矛盾はないか・整合性はあるか?等の諸点です。

(2)ついで、書式への記入方法です。
①宛先:ビザを申請する人が実際に居住している地を担当する日本大使館・総領事館名を記入します。例えば、ニューヨークに住んでいる中国の方でしたら、空欄にニューヨークと記載し、総領事を丸で囲みます。見た目では在ニューヨーク日本国総領事殿となります。

②日付:実際に記入した日で構いません。ただし、招へい理由書の有効期限は3か月ですので、記入日から3か月以内に現地の日本大使館・総領事館の指定した窓口に提出することが必要です。

③招へい人:日本にいて外国人を呼びたい、招へいしたいという方のことです。
同じ人が招へい人で、かつ身元保証人となる場合は、招へい理由書の招へい人欄は「省略」と記入してください。この欄には記入を省略することができます。押印も省略できます。
押印は実印ではなく認印でも大丈夫です。
会社の場合は代表社印、役職印又は社印を押印します。
印鑑を持っていない外国人の方の場合、署名をすれば大丈夫です。

④ビザ申請人:海外にいて日本入国のためのビザが必要で、申請しようとしている外国人の方を指します。ご本人の氏名は一文字でも間違えてはいけません。大変でしょうけれども先方から教えてもらって、必ずご本人の旅券上のアルファベット表記で記載するようにしましょう。
一つの窓口へのビザ申請に複数の申請人がいる場合は、申請人リストを作りましょう。この場合、招へい理由書には代表者となる人の必要事項のみを記入して、別途、申請人全員のリストを作ります。招へい理由書に記載した代表者を含めた全員のリストですよ。
なお、漢字氏名を持つ中国の方等の場合は、括弧書きで漢字表記もあわせて入れてあげると、審査する方は分かり易いので良いでしょう。

⑤招へい目的:今回招へいするに至った目的を記入します。
悪い例ーー観光、旅行、親族訪問、友人招待、商用、といった一言だけの記載
良い例ーー上海旅行の際にお世話になった現地の担当者の方を、お礼に日本に招待するため。
米国ロスの大学留学中に知り合った友人を夏休みに日本へ招待したいので。
今後の商取引を見据えた先方代表者との面談・弊社工場見学のための招へい。
外国人妻の出産を控えて本国の母親を短期間招へいしたい。

⑥招へい経緯:どうして日本に呼ぶことになったのかその理由、これまでのいきさつ。今回招へいするまでに起こっている過去の出来事を記載します。
悪い例ーー空欄、招へい目的欄と同じような記載。
良い例ーー3年前、中国への団体旅行の際に北京でお世話になったガイドさんを、日本側の関係者一同で京都・奈良観光案内をしようということになった。
ーータイ人女性と結婚して8年、これまで一度も両親を日本に呼んだことがないので、今回、妻の母親を1か月ほど日本に呼びたい。

⑦申請人との関係:そのまま日本側招へい人と海外にいる外国人との間の関係を記載してください。招へい人から見たビザ申請人との関係です。
例ーー友人、知人、取引先、特に親族訪問の場合は申請人との親族関係を記載します。親族関係は三親等以内であることとなっています。


○身元保証書
(1)ここでのポイントは、身元保証人がどの程度まで渡航費用・滞在経費を支弁する能力があるかどうかということにつきます。

ビザ申請人の日本往復航空賃他の渡航費用と日本に滞在する期間中の必要とみられる経費は、日本から遠ければそれだけ航空賃も高くなりますし、日本の滞在予定期間が10日よりも90日の方が経費は自ずと掛かります。

また、滞在経費の積算根拠とするのは日本において生活する場合の経費について検討されます。アフリカのジャングルでお金に縁のない生活をされているビザ申請人が滞在経費はゼロ円でいいと言われても、その論理は通用しません。「ここは日本です」の一言で終わってしまいます。

では、経費の目安はどうなのか。何らかの基準があるのでしょうか。
経費の基準について、まず思い当たるのは日本国憲法第25条の生存権です。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
憲法は、日本国内において国民として健康で文化的かつ最低限度の生活を営む権利を持っていると謳っている訳ですけれども、日本国民のみならず日本で人として生活する以上はこれが一つの目安となります。仮に外国人一人一人の個々の生活水準が違っていても、人間であることには違いないのですから。

次いで、身元保証書は、経費面に関して滞在費と帰国旅費の二点について保証します、となっています。この二点を重点的に見ている訳で、それ以外の経費については参考程度にしているでしょう。例えば、外国人が日本に来て高額な買い物をする経費は審査に影響を与えるようなポイントとは言えません。その買い物が違法であったり、公序良俗に反する場合は論外ですが。

最後に、具体的な金額について考えてみましょう。
身元保証人の用意すべき書類を見てみますと、
<<直近の総所得が記載された「課税証明書」(市区町村発行のもので所得証明書ともいわれます。)、又は「納税証明書(様式その2)」(税務署発行)若しくは「確定申告書控の写し(税務署受理印のあるもの)」のうち、いずれか一点。>>
となっています。
金額については、直近の総所得を見ていることがわかります。
具体的に外国人の知人を日本に呼びたいという事案に直面しているケースでは、身元保証人が私の場合はどうなのかという照会になってくると思いますが、個別の事案では、滞在日数や北から南まで日本全国を観光するのか、それとも一か所にずーっと滞在しているのか、等々によっても所要経費は異なってくるのは至極当然です。
さてこの総所得ですが、一体幾等くらいを指すのでしょうか。私の経験則から申し上げますと、日本人の平均的な年収額が一般的な目安となっている可能性が高いです。
日本人の平均的な年収額については、今や情報社会ですからネット検索すれば一応の情報を見つけ出すことができると思います。例えば、30代の一流企業会社員、妻、子一人の三人家族の場合はいくらとか。
なお、銀行の融資が下りない、ローンを組めないといった銀行が相手にしてくれないケースや年収が最低限の生活を維持するのも困難という状況では、日本人の平均的な年収額であるということにはならないのではないでしょうか。

(2)次に大切な点は、身元保証人の責任範囲です。
このことについて、外務省はHPのビザ・日本滞在、よくある質問欄で次のように表示しています。

”ビザ申請における「身元保証人」とは,ビザ申請人である外国人の日本における滞在が適法に行われることを在外公館長(日本国大使・総領事等)に対し保証する方です。身元保証人の責任については,民法上の「保証人」のように法的責任を伴うわけではなく,道義的責任に留まりますが,保証事項(滞在費,帰国旅費,法令の遵守)が履行されないと認められる場合には,それ以降のビザ申請において身元保証人となった場合に信頼性を失うことになるのは当然です。ただし,身元保証人であれ招へい人であれ,ビザ申請人との関係や渡航目的を偽った書類を作成し,結果的にテロリストの入国や人身取引等の犯罪に荷担することとなった場合には,別途刑事責任を問われる場合もありますのでご注意ください。”

つまり、民法上の法的な責任は伴わない。しかし道義的な責任は持っていますということになります。
また、保証事項が履行されない、即ち何かあった場合には、身元保証人の信頼性を損ねることとなるので、次回以降のビザ申請で身元保証人となっても審査に影響してくることになります。

(3)書式への記入方法について
宛先、日付、ビザ申請人欄、身元保証人欄等の記載の仕方は、招へい理由書と同じような要領で記載するようにしてください。
身元保証書は身元保証人となる方が記載するものです。
滞在費、帰国旅費、法令の遵守、の三点については、そのすべてについて保証することとなります。一点でも削除したり、また文言を修正したりしてはいけません。


○滞在予定表
(1)ここでのポイント
①外務省HPで案内している滞在予定表の記載例には、以下の注意書きがあります。
「(※)入国希望日、出国予定日を明記し、滞在期間中の行動予定等を可能な限り具体的に記入してください。」
まずは、この点をしっかり念頭に置いておきましょう。
すなわち、日本入国の日と日本出国の日を明記すること。
次いで、滞在期間中の行動予定については、「可能な限り具体的に」となっていますので、なるべく具体的に記入するように努めた方が良いでしょう。
この滞在予定表はあくまでも予定表ですので、決めて書いたらその通りにしなければいけないということではありません。未だ決まっていないという状態でも結構です。こうしたい、こうしようという希望や予定を書いていただくことでも書いていないよりは良いのです。勿論、滞在予定がきっちり決められているのであればそれに越したことはありません。

②さて、行動予定欄の書き方ですけれども、結構簡単に書いているケースが多く散見されているようです。例えば、短期商用の場合ですと、商談・ビジネス、という表記だけしか書いていない。親族・知人訪問では、親族と会う、知人と会う、観光する、旅行する、という表記だけになっている。
という具合です。
滞在予定表の記載例をよく見るとお分かりになると思いますが、具体的に予定している行事についてまで明記しています。
短期商用等でしたら業務連絡、会議出席、商談・打ち合わせ、契約調印、アフターサービス、宣伝、市場調査、国際会議や学会への参加、文化交流、自治体交流、スポーツ交流等を目的とする申請ですから、日本側の主催する会議出席で、その内容が研修を伴うものでも講義を受けるだけの座学的なものは該当しますので、不明な点は確認をした上で、しっかりした滞在予定表を作成することをお勧めします。
また、親族・知人訪問でしたら、日本滞在中にしてみたいこと、できたらこれをしようかなと思っていることを書いてもいいでしょう。例えば、東京周辺の方でしたら新宿にて一日ショッピング、銀座で買い物・食事、TDLにて遊ぶ、はとバスツアーにて観光、この日は休養日等々です。


○申請人名簿
2名以上の申請人が同一の日本大使館・総領事館のビザ窓口に同時に申請を行う場合、日本側の招へい人・身元保証人が作成するものです。

氏名は申請人ご本人のパスポート上のアルファベット表記で記入します。
氏名が漢字で表記できる中国の方の場合には、漢字表記を入れてあげると審査する側も確認・照合も容易なので、より良い申請人名簿の作成となるでしょう。

招へい人/身元保証人と申請人との関係については、親族・知人訪問目的の申請の場合のみ記入するようになっています。特に、親族の場合には配偶者及び三親等内の血族並びに姻族の方に限られます。四親等以上の方は知人として取り扱われます。短期商用等の場合には、記入する必要はありません。
なお、招へい人と身元保証人が同じ人の場合は、「招へい人と申請人との関係」欄に記入すれば、「身元保証人と申請人との関係」欄は「同上」と記入しても差し支えがありません。


○会社・団体概要説明書
この書類は日本側の招へい機関について説明したもので、招へい元が公的機関ではなく、法人格を有しない組織・団体のケース(例えば、町内会や趣味のサークル、親睦グループetc.)で提出を求められることが多いです。

なお、商用目的で訪日する場合で、招へい元が日本において法人格を有する会社様でしたら、会社の登記簿謄本か一部上場会社の場合、会社四季報の当該ページのコピーの提出を求められます。

また、招へい機関が日本の地方自治体等公的な機関でしたら登記簿謄本はありませんので、それに相当するもの、例えば当該自治体のHPの組織図に当該担当部局の記載されている部分のコピーの提出が求められたりします。

会社の登記簿謄本はなく定款もない場合で、公的な機関に属するかどうかも判然としないのであれば、会社・団体概要説明書を準備し、更に、追加資料として当該組織のHPのコピーを用意することも一案ですが、できれば事前にビザ申請の窓口に照会して確認をしておくことをお勧めします。



短期滞在ビザ:審査のポイント

<ポイント1:提出書類の審査>
○必要書類がそろっているか。
ビザ申請書
旅券・写真
大使館・総領事館が求めているその他の書類(各公館のHPに記載あり)
招へい理由書
身元保証書
滞在予定表
申請人名簿
会社・団体概要説明
窓口受付の際に大使館・総領事館が求める追加書類(書類が不備であったり、提出書類だけでは不十分な内容であったりする場合に生じる)

外務省ホームページでは短期滞在ビザ申請書類の書式を、ビザ・日本滞在の項目の中に「3.ビザ申請書類ダウンロード」として掲載しています。リンクはこちら


○書類の真偽
提出書類は原則として原本を、コピーは通常受け付けてもらえません。
なお、提出した書類は戻ってきません。
提示した旅券は提出ではないので戻ってきます。当たり前ですけれど。
○有効期限はどうか。
日本国内での公文書の有効期限は通常発行日から三か月ですが、海外の日本大使館・総領事館では提出時の有効期限を発行日から六か月としているケースもあります。
○事実記載に誤りがないか。
提示された旅券や提出された住民票や所得証明書に記載されている事実とビザ申請書・招へい理由書・身元保証書・滞在予定表・申請人名簿等の記載事項とで一致しているかどうか照合しています。
○提出書類に矛盾が生じていないか整合性等のチェック。
(例)
ビザ申請書と旅券との間では、申請人の国籍、氏名、生年月日、本人写真と窓口での確認etc.を照らし合わせる。
ビザ申請書と滞在予定表との間では、本人の記載したビザ申請書の入国予定日や滞在日数と日本側の招へい人が作成し提出した滞在予定表に矛盾がないかの照らし合わせ。

<ポイント2:国籍>
国籍によって短期滞在ビザが必要かどうか違ってきます。ビザ免除国・地域(67の国・地域)の人以外は通常ビザが必要です。

ビザ免除国の詳細はこちら
外務省HP>海外渡航・滞在>ビザ・日本滞在>ビザ免除国・地域(短期滞在)
mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/novisa.html

ビザが必要な人でも国籍によって準備すべき書類等に違いがあります。
手続上の注意点として挙げられるのは、国籍別に大きく四つに分かれているということで、その四つとは、中国、ロシア・CIS諸国・ジョージア、フィリピン、その他の国地域です。
この点の詳細については、これまで長い間、日本大使館等でのビザ発給責任者としての実務経験を踏まえて、今後少しづつ記事にして追加記載しようと思います。

今日はまず、外務省HPに記載されている基本的なことを確認しておきましょう。
外務省HPのどこに載っているのか?
答えは以下の通りです。参考になさってください。

中国の詳細はこちら
外務省HP>海外渡航・滞在>ビザ・日本滞在>中国籍の方が短期滞在を目的として日本へ渡航する場合
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/china.html

ロシア・CIS諸国・ジョージアの詳細はこちら
外務省HP>海外渡航・滞在>ビザ・日本滞在>ロシア・CIS諸国・ジョージア国籍の方が短期滞在を目的として日本へ渡航する場合
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/russia_nis.html

フィリピンの詳細はこちら
外務省HP>海外渡航・滞在>ビザ・日本滞在>フィリピン国籍の方が短期滞在を目的として日本へ渡航する場合
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/philippine.html

その他の国・地域の詳細はこちら
外務省HP>海外渡航・滞在>ビザ・日本滞在中>中国、ロシア・CIS諸国・ジョージア、フィリピン国籍以外の方が短期滞在を目的として日本へ渡航する場合
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/other_visa.html


<ポイント3:旅券>
国籍の次に注意したいのは、旅券です。
旅券といえば、一般的にはnational passportを所持していると思います。でも各国政府の発行する難民旅券や渡航書、日本人でも海外旅行中に旅券を紛失した状態で緊急に日本に帰らざるを得ない場合は、帰国のための渡航書を持って帰国するということもあります。
一般的な旅券以外のいわゆる渡航文書を所持して海外渡航をする場合には、どこの国でもそうですが乗り継ぎや入国時にその国の入国審査官の慎重な審査でどうしても時間がかかることとなりがちで、いやな思いをすることもあるでしょう。

当然ですけれども、旅券の偽造・変造、なりすまし等の犯罪に絡む事案は論外として、ポケットに入れてそのまま洗濯し損傷してしまった旅券は、渡航の際の海外でのトラブルを避ける意味でも事前に旅券発給官庁に相談して新規旅券の発給を受ける等の手当てをされることをお勧めします。
更に、旅券には、IC旅券やMRP旅券、それ以外の旅券と違いもあります。
ビザ免除との関係では、ICAO標準のIC旅券やMRP旅券を所持していると、入国審査の際に機械操作の関係もあり比較的簡単に手続きを完了することが多いです。

ICAO標準のIC旅券とMRP旅券ってなに? 
見本はこちらの画面の一番下にあります。
外務省HP>海外・渡航滞在>ビザ・日本滞在>ビザ免除国・地域(短期滞在)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/tanki/novisa.html

<ポイント4:訪日目的>
短期滞在ビザは、観光、商用、知人・親族訪問、姉妹都市提携自治体同士の定期交流や大学関係者間の親睦を主とした人物交流のため、という訪日目的で申請します。
これらの訪日目的であっても、90日以内の日本滞在で報酬を得る活動をしないことが大原則です。
観光の場合は、国内のどんな所を旅行したいか、なぜそこなのか、そこへ行ったらどんなことをしてみたいのか、その辺のところをイメージしておくとよいかもしれません。
日本滞在中ほとんど一か所にいるという場合でも、週末や祝休日には都会のデパートでのショッピングや大規模娯楽施設やイベント会場へ出かけたり、楽しい旅行計画を予定することもよいでしょう。
商用の場合は、日本側の取引先についてビザ申請人が、所在地・連絡先・取引の内容をしっかり把握していることが大事です。
知人・親族訪問の場合は、個人的な人間関係がどの程度あるのかが第一のポイントでしょう。
知人でしたら、一緒に写っている写真とかやり取りしているメールや手紙があるかどうか、ネットで知り合っただけで会ったことはないというケースもありました。留学先の大学で知り合ったという方や海外旅行中にお世話になった方同士の友人関係は、比較的安定したものとみられるのではないでしょうか。
親族の場合は、三親等以内の範囲の方となっています。四親等の親戚の人は友人・知人関係者として提出書類の準備をすることとなります。
因みに、親族関係を示すには戸籍謄本等の提出を求められますが、親族関係を四親等以内とした場合、当然、該当者間の戸籍謄本の提出を求められますが、一般的に日本の戸籍は四親等まで遡るのは難しく、提出書類に不備があると言ってビザの審査を不受理としては、申請者に厳しい制約を与えることとなってしまいます。このようなことから、外務省はビザ審査に係わる親族関係を三親等以内としているのではないでしょうか。

<ポイント5:日本での滞在予定日数と滞在に伴う経費>
ここで注意すべきは何か?
まず、日本での滞在予定日数について、短期滞在ビザは90日以内の滞在が大前提ですので、90日を超える滞在が予定される場合はもちろん許可されませんし、90日を超える可能性があると容易に想定されるような場合も審査は慎重になってしまうでしょう。特に、過去訪日歴があって、日本に短期ビザで入国したうえ、そのまま延長更新をして90日以上滞在した経験がある場合などは、延長更新の際の事情にもよりますが、また同じようなことをする可能性が排除されなければ間違いなく審査は厳格に行われるでしょうから、ビザを取得するのは難しいのかもしれません。

ビザ発給機関は、何十年にもわたる世界各国の人々の何万人・何十万人にも及ぶビザの発給実績から一定の経験則を持っているのではないでしょうか。例えば、日本人の海外旅行は一か所での滞在日数が短く何か所も数日で見て回るような観光型の忙しい日程を計画するでしょうし、反対に欧米人の場合には一か所に数週間も滞在する休養型の旅行を計画することが多いです。
ビジネスマンの場合には、数日から一・二週間程度の滞在と比較的短い滞在でお仕事中心。たまに週末の休日を休養を兼ねて観光のため滞在するので数日滞在をプラスするというくらいで、日数的には短い期間となっています。ビジネスマンの場合で日本滞在が当初から2~3か月を予定しているのであれば、研修や技能実習等の短期滞在ビザではないカテゴリーの在留資格に該当することも考えられますので、審査は慎重になってくるでしょう。

次に滞在に伴う経費について、まずビザ申請人の渡航費用支弁能力を審査することから始まります。通常、滞在日数が長くなればなるほど、そのぶん滞在経費も必要になってくるとみられますので、これらの経費の支払い能力があるかどうかについて審査されます。
ビザ申請人にまったく経費負担能力がない場合?
例えば、親に同伴されている子供の場合にはどうかといいますと、子自身に経費負担能力を問われることは常識からみてもないので、その点では問題ないと思います。
では同伴しない子供の単独旅行はどうか?
子の誘拐等の心配があるかどうかの視点でチェックが入るでしょう。国によっては、その国を出国するのが大変ということもあるようで、子の誘拐や若い女性の出国制限のため事前に当該国の出国許可を得ておくことが求められたりします。
では、成人した男女の場合で本人に経費負担能力がない場合はどうでしょうか?
日本側関係者の負担がどうかという点とも関係しますが、日本側の負担が見込めなければ、普通許可されることはないでしょう。
親族・知人訪問の場合で、身元保証人等の日本側関係者が経費を負担するケースでは、当然、日本側関係者の渡航費用の支弁能力があるかどうかが審査に大きく影響してきます。

往復の航空券を持っているかどうか。仮に持っていない場合、帰りの航空賃の支払いはどうなっているのか。これらについても同様に審査の対象としてみられるでしょう。もちろん、ビザ申請人自身が富裕者であったり、世界に通用するクレジットカードを持っていたり、明らかに渡航費用の負担に問題がない場合には、ここまで確認することはないかもしれません。

さらに、書類審査の過程で明らかに対象外となるケースは、ビザの発給について許可はされないでしょうが、書類チェックだけでは今一つ疑問が残ってはっきりしないといった場合には、インタビューというのが行われます。ビザ申請人との直接面談のことですが、一般的にはこの面談を通して許可・不許可の最終判断がなされ、後日その旨通知されます。


<ポイント6:日本滞在中の活動>
(報酬を得る活動かどうか、公序良俗等の国内法令に反するかどうか。)
日本滞在中は報酬を得る活動はしない、即ち働いて収入を得てはいけないということです。
無報酬ならば良いのかというと、これも無制限に認められるという訳ではない。
また、一般的に社会規範となっている公序良俗に反するような行為はいけません。
ビザ審査の段階では、日本滞在中に報酬を得る活動の可能性についての疑念や日本の国内法令に反する活動の可能性について疑問を生じているケースは、更なる書類提出を求めたり、インタビューを通して直接申請人本人に確認する等によって発給可否の結論を導き出すことが多いようです。
日本滞在中の活動に係わる審査のポイントは、凡そこの諸点に尽きると思います。

<ポイント7:過去の訪日歴>(注:このページは準備中です。)
90日以上の滞在経験がある場合
過去の訪日で、入管法に反する行為等の履歴がある場合
過去に退去強制となっている場合

<ポイント8:ビザ申請が一度ダメになっている場合>(注:このページは準備中です。)
書類不備、再提出、受理
不受理
少なくとも約半年の期間をおいて再度申請できる
拒否

<ポイント9:一次ビザと数次ビザ>
○一次ビザ
一回の日本入国に限り有効で、有効期間はビザの発給された日の翌日から起算して3か月間です。有効期間内に日本に入国しなかったり、何らかの事情で有効期間が満了してしまった場合には失効してしまいます。
海外にある日本の大使館・総領事館ではビザの有効期間の延長はできません。ビザについては新たに取得をする必要があります。
但し、入国ビザ(査証)ではなく、日本国内で滞在期間の延長を申請したいということであれば、これは法務省の所掌事務というふうになっていますので、最寄りの地方入国管理局に相談することができます。

○数次ビザ
ビジネス旅行者等に対して数次有効の短期滞在ビザを発給することがあります。
数次ビザの有効期間は1~5年間で、有効期間中は何回でも日本での入国審査を受けることができます。

<ポイント10:外交・公用旅券所持者に対するビザ免除>
外交・公用旅券所持者が観光旅行等で訪日する場合のビザはどうなっているのでしょうか?
これを理解するためには、旅券とビザの関係について把握しておくことをお勧めしたいので、別の項目を作り旅券(PASSPORT)と査証(VISA)について触れておきたいと思います。ぜひそちらもご覧になってください。
話は飛ぶようで恐縮ですが、外交・公用旅券所持者は旅券イコール身分であって、ビザはすべて外交・公用のビザのみ、その他の一般ビザを持つことはなかったような時代や、外交・公用の差もなく一つのカテゴリーしかなかった時代もあるくらいです。
でも今日の国際社会ではどうなっているのでしょうか。
グローバル化した現代では、身分社会もなくなってきており、人々が地球上を自由に行き来している状況です。その証拠に、ITの世界では地球は最早一つになっていると言えるでしょう。
このような状況下で、各国の政府要人、国際機関の職員、外交官・その家族の方々が観光旅行で隣国を訪問するのも外交・公用だというわけにはいきません。
そこで観光旅行で入国するのであれば、外交・公用旅券所持者であっても滞在目的は、「短期滞在」という扱いをするようになってきました。多くの国がこのようにして同様の取り扱いをしています。日本の場合も在留資格「短期滞在」となっています。

ところで、外交・公用ビザとは何でしょうか?
短期ビザを説明するここのページでは簡単に触れることとします。
通常、一般の方のビザ申請とは異なる取り扱いとなっています。
では具体的にどんな風になっているのでしょうか。?
例えば、外交ビザの場合、外国政府から日本に派遣される外交官・領事官及びその家族とか、外交使節として活動するために外交旅券を所持して訪日ビザの申請をするケースで、海外にある日本の大使館や総領事館が窓口となって審査のうえで外交ビザを発給します。
ビザ申請には、口上書か相手国政府の発行した用務を証する文書の提出を求められます。
外交旅券を所持している外交官であっても、観光で訪日する場合は、外交ビザ発給の対象とはなりません。
外交ビザの詳細はこちら

公用ビザに係わる事業の関連で照会の多い事例は、
日本側の自治体や民間団体が、中国の地方政府職員を自治体交流や姉妹都市提携イベント開催のため招へいするケースです。この場合、先方の方は公用旅券を所持して公用ビザを取得したうえ訪日することも考えられますので、しっかり相互の連絡を密にしておくことが肝要で、一般旅券で短期ビザを取るのか公用旅券で公用ビザを申請するのか、判別しなくてはいけません。
なお、中国人の場合は、いずれにしても日本入国のためのビザを必要としますが、外交・公用旅券所持者で、通常30日以内(国によって15日か90日以内)であればビザ免除措置を実施している国もありますので、この点は下記の免除国一覧表をそつなくチェックしておきましょう。
ちょっと余談になりますが、アメリカ人の場合はどうなっているのでしょうね?
そうなんです。一般旅券を所持するアメリカ人の訪日観光旅行であればビザ免除ですが、外交・公用旅券を所持しているアメリカ人は訪日のために日本入国ビザを取得することが勧奨されています。必要条件かといいますと、少なくともビザ免除の対象国とはなっていないのです。そうはいっても、航空機乗り継ぎの際の日本立ち寄りや政府要人で事前に関係先に通知され周知されている場合等、ケースによっては異なってくることがあるようです。
公用ビザの詳細はこちら

○外交・公用旅券所持者に対する外交・公用ビザ免除国
ビザ免除国の詳細はこちら

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外国人のビザを専門とする目黒区自由が丘の萩原行政書士事務所です。
日本大使館のビザ発給責任者でした。
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